KOF’94 餓狼伝説チームストーリー




 小さな港の見える公園でテリーは、のんびりとした午後を過ごしていた。
 心地よい気候に恵まれ、リゾートを兼ねてのイタリア修行は彼自身のアイデアにも
 かかわらず、「スバラシイ!」と思うのだった。
 しかし、それは長くは続かなかった。
 テリーの元に届けられた一通の招待状が原因だった。

 「キング・オブ・ファイターズ、か。」

 多少、食傷気味である。
 しかし、主催者の「R」とは、一体誰なのだ?

 「『R』か…。ギースやクラウザーではないようだが……。
  う〜ん、誰だろう。R…R…あっ『リュウハク・トウドウ』!って、誰だっけ?」

 温暖な気候にテリーの思考回路は少し働きが悪くなったのだろうか?
 「おーい! テリー、随分と探したぞ!」
 相変わらず威勢のいいジョー・ヒガシがやって来た。
 後ろにはアンディもいる。
 「ああ、どうしたんだ、2人とも。よくこんな所までやってきたな。」
 突然の来訪者に少々戸惑い気味のテリーをよそに、ジョーは話を続けた。
 「どうしたんだ? じゃねぇだろ! これよ! これ!」
 そう言って、ジョーは封筒をピラピラと振った。
 「出るんだろ? な、な!今回は3人一組だってよ、なんだかおもしろそうだよな!」
 確かに、このシステムはおもしろそうだ、とテリーも思った。
 「兄さん、この『R』って一体…。」

 アンディが不安そうにたずねた。そう、その問題もあるのだ。
 「とにかくよー、つべこべ言わずに、出てみようぜ! なっ、2人とも!」
 ジョーの勢いに乗せられて、2人はまた、新たなる「キング・オブ・ファイターズ」への
 出場を決めた。

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