KOF’94 サイコソルジャーチームストーリー




 人里離れた山の奥に老師の庵である「鎮元大仙」は存在した。
 そしてここにも「R」からの招待状は届けられた。

 「ふぅむ。きんぐ・おぶ・ふぁいたーず、とな…」

 庵の主である鎮 元斎は深いため息をついた。
 この招待状には、なにかしら嫌な「気」を老師は感じていた。

 「ハッ、ハッ! エイ! タァッ!」

 小鳥のさえずりのような掛け声が遠くで聞こえている。
 そして、それに呼応するかの様に少年の気合に満ちた掛け声も聞こえる。

 「ヤッ! テヤッ! ウリャッ!! どや! まだまだ行くでぇ!」

 少女の名は麻宮 アテナ。
 少年の名は椎 拳崇。

 2人は老師の下で修行を受けているサイキックソルジャーである。
 2人とも、修行の甲斐あってか随分とそれぞれの拳法の腕をあげていた。

 「この大会で、2人の修行の成果を確かめて見るのもいいかのう…」

 そう言うと、老師は稽古中の2人を呼び寄せた。

 「2人とも、よく聞くんじゃ。わしの手元にある格闘大会の招待状が届いた。
  そこで、ええ機会じゃから2人の修行の成果を確かめようと思ってのう、どうじゃ?」
 「おお、そらええわ! 大賛成や! アテナ、よ〜ぅ見ときや!
  オレのカッコエエ姿みしたるからな! ホレなおすで! ホンマ」
 「もう、拳崇ったら、お師匠さんは私たちの修行の成果を試すためだっていってるのに…」
 アテナは少し困ったように言った。

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