KOF’95 主人公チームストーリー




 修行の旅に出ていた草薙 京が日本に帰ってくるという情報を聞きつけた二階堂紅丸と
 大門五郎は、京を出迎えるために、とある港に来ていた。
 3人が顔を揃えるのは1年ぶりである。

 紅丸「まったく、やっと帰ってきやがったか!」
 大門「さて、どれだけ強くなったか…」

 2人がそんな会話を続けていたちょうどその時、京を乗せてきたと思われる小型旅客船が
 港に入ってきた。すでに桟橋には、幾人かの人影が見える。

 紅丸「それらしい奴は見当たらないな。もう船から降りちまったのか… ん?」
 大門と紅丸が桟橋に向かおうとした瞬間…、疾風の如き一陣の“黒い影”が2人を襲った。

 紅丸「な、なんだこいつは!?」
 大門「ぬぅ! 妙にすばしこい奴!」

 2人が驚いたのも無理はない。日本の異種格闘技界のNo.2とNo.3を相手に、
 この“黒い影”は気配さえ感じさせることなく出現し、港と2人の間をさえぎるように
 立っているのだから。

 紅丸「ご丁寧に仮面で顔を隠しやがって…。ん?
     まさか、俺たちが京を迎えに来たことを知ってて!?」
 大門「だとしたら、京の身に何かあったのかもしれぬ!紅丸、急がねば…」
 京「その必要はないぜ! オラァ!!」

 3人はいっせいに声のするほうに注意をむけた瞬間、
 仮面の人物の前方を紅蓮の炎が一閃し、顔を覆っていた漆黒の仮面を引き裂いた。

 仮面「くっ!…さすがは草薙 京。あの程度の人数では足止めにもならなかったようですね?」

 ふたつに割れた仮面の下から現れた素顔は、かつて“KOF’94”において,ルガールの秘書を
 勤めていた女性に酷似していた。

 京「! てめぇはルガールの!」
 紅丸「まさか… 奴は生きているのか!?」

 改めて身構える草薙 京ら3人。
 囲まれるのを嫌ってか、ルガールの秘書は間合いを取るように後ずさりする。

 秘書「さすがに3人に揃われると分が悪いですね。
     今回の私の仕事は、これをあなた方にお渡しするのが目的ですから…」

 言うと同時に、秘書は胸元から1通の招待状を取り出して京の足下に投げつけた。

 京「これは、キング・オブ・ファイターズ!?」
 秘書「あなた方には是非とも参加して頂きたいと承っております。それでは…」

 メッセージを伝え終わると、秘書は周囲の風景と同化するように姿をくらましてしまった。

 大門「面妖な…。それはさておき、おぬしを迎えにきたのだが、
     何やら厄介なことになってしまったようだな。」
 京「あぁ。まさか、奴が生きていたなんてな」
 紅丸「さてと… これからどうするんだ?」
 大門「聞くまでもない。おぬしたちと戦えぬのは残念だが…それもまたよかろう」

BACK  HOME