KOF’95 女性格闘家チームストーリー




 キングは自分が経営しているバーの後片付けをしていた。
 ふと、時計を見上げたキングはため息混じりにつぶやいた。

 キング「そろそろ来る頃ね」

 そう思った瞬間に、元気にユリが店に飛び込んできた。

 ユリ「こんにちはぁ! キングさぁん!」

 キングはその元気に圧倒されたように、カウンターへ寄りかかるような姿勢で額に手をあてた。

 キング「はぁ…。やっぱりねぇ…」
 ユリ「あれぇ……驚かしてやろうと思ってせっかく何も言わずにイギリスまで来たのに、
    何で驚かないの?」
 キング「あのねぇ…」

 その時玄関が開いて舞が飛び込んできた。

 舞「キングさん! こんにちはー!!」
 ユリ「あ〜舞さんだぁ! こんにちは」
 舞「あっ、ユリちゃん! ひさしぶりぃ」
 キング「は〜あ…。あなたたちの行動パターンて、全て予想通りね」
 舞「あら、お見通しだったの…」
 キング「私の所にもこれが来ていたからね…」

 そう言ってキングはふところからキング・オブ・ファイターズの招待状を取り出した。

 ユリ「なぁんだ。なら話は早いわ。また一緒にチームを組みましょう」
 キング「う〜ん…」
 すぐに承諾してもらえると思っていたユリだけに、この生返事には困惑してしまった。

 舞「どうしたの? キングさん。まさか…」
 キング「残念だけど… 私、今回はやめておこうと思っているの」
 ユリ「え〜! な、何でなんですか!?キングさんがいないと私たち…」
 舞「そうよ! この3人以外のメンバーなんて考えられないわ!」
 ユリ「理由を聞かせて下さい! 理由を!」

 キングはしばらくうつむいているが、そのうちに肩を震わせて笑い出す。

 キング「ク、ク、ク、アッハッハッハッ!!」
 ユリ・舞「……?」
 キング「冗談だよ」
 ユリ「あ〜!!」
 舞「もう〜! ひどいなぁ、だますなんて…」
 キング「ごめん、ごめん。2人を見てるとつい…」
 舞「で、結局のところはどうなの?」
 キング「一度あなたたちに火を付けられちゃったからね。この1年が待ち遠しかったくらいさ」
 ユリ「やったぁ! よぉ〜し、見てろよぉ、お兄ちゃんたち」
 舞「これで、再び最強女性格闘家チームの登場ね!」
 キング「2人とも、出場するからにはねらうは当然優勝よ! いいわね」
 ユリ・舞「ええ!!」

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