KOF’97 エンディング集



- オロチ戦後 デモ -



オロチ「わからぬものだ……
     1800年前もそうだった。何をあがく?
     お前達には確実に滅びの日が来るというのに……なぜだ?」

「仮にそうだとしても、あんたの心配する事じゃない」

オロチ「フッ……」



「!! 何だ……!?」

「わあーっ!」


「ここは……?」

オロチ「無の世界……」

「何!それじゃ、まさか……!?」

オロチ「そうではない。私が再び眠りにつくだけだ。
     しかし、どうなのだろうな。これから何千年か先の世界で、
     お前達人間に再び相まみえることがあるのだろうか? 楽しみだ……」

「どこにいる……!?」

「!!」

「こ……これは……!!」





- 主人公チーム デモ -


大門「終わったのか?」

紅丸「京?」

京「多分……な」


紅丸「それならいけどな。しかし、あっという間だったぜ」

京「何が?」

紅丸「お前とやってきてだよ。もうチームを組んで4回も出場しちまってる」

京「何だよ? ジジイじゃあるまいし、急にフケこんだか?」

紅丸「あのなあ……。どうにかなんないのかよ、その減らず口は?」

京「うるせー」

大門「程々にしておけ……」



紅丸「じゃなっ!楽しかったぜ」

大門「うむ」

京「ああ」



この日を境に日本代表チームとしての彼らの活躍は ほとんど見られなくなる。



二階堂紅丸――今大会終了後に日本を出国。

世界各地の格闘大会に多数参加。それぞれの地で魅せためざましい活躍に、

彼を<日本チームのNo.2>と呼ぶ者はいなくなった。



大門五郎――格闘世界から身を退き、柔道界にカムバック。

日本選手団の監督兼選手として日本柔道の威信回復に務めている。



そして……。




京「ルガール……」

京「八傑集……」

京「オロチ……」

京「確かにな……。長いようであっという間だったぜ」



京「!! 来たな……」

京「決着をつけようぜ……八神!」



THIS IS ONLY THE BIGININING



京「八神……!そろそろ限界だろ? 次はお互いとっておきのヤツで勝負しようぜ」

庵「京……!そんなものか、息の根を……止めてやる」


京「決着をつけようぜ……八神!」

庵「貴様の死をもってなあ!!」



「うぅおおおぉぉぉ……!」


京「八神……。何にこだわってんだよ? 宿命ってやつか?」

庵「宿命だと? 笑わせるな……。お前が気に入らん、だから殺す。
   それだけだ……」

京「そうだったな……」





- 餓狼伝説チーム デモ -


ジョー「なんだ!?終わっちまったのか、テリー?」

テリー「多分……な」


テリー「マリーから聞いたんだが、やはりギースがからんでいたらしい」

アンディ「山崎をオロチと知ってその力を調べていたのか……だが何の為に?」

テリー「さあな、だが、あのルガールと同じようにギースもオロチの力に
     ひかれていたとはな……」


ジョー「おいお前等!マジな話はやめな!
    山崎だろうがギースだろうがオロチだろうが、
    この地上最強ジョー東様が全部ブッ飛ばしてやるぜ!!」

テリー「勇ましいなジョー」

ジョー「まあな、今回の事で俺の強さが再確認できたからな!」

アンディ「やれやれ……じゃあ、兄さん僕もそろそろ行くよ」

テリー「日本か、舞によろしくな」

アンディ「兄さん、やっぱり僕と一緒に来る気はないのかい?」

テリー「すまないな、俺には放浪の旅ってのが似合ってるんでね」

ジョー「まったくもってその通りだな」

アンディ「そうか……、確かに兄さんには修行の旅が似合ってるよ。
      でも、なにかあった時は必ず連絡を入れてくれよ」

テリー「心配かけるな」

アンディ「じゃあ、兄さん元気で」

ジョー「あばよ。テリー!アンディ!」

テリー「またな」



「テリー!」



テリー「やあ、マリー!」

マリー「ひどいわね。何にも連絡なしでいくなんて」

テリー「いや、そんなつもりはなかったんだが……」

マリー「まあ別にいいけど、それより今回の事……」

テリー「オロチ一族……山崎……クリス……ジョーの言う様に
     悪い奴は尽きねえもんだな。
     まあ、俺には一族の血がどうとかは興味がないがな」

マリー「そう、まあ、いいわ。ところでテリーはこれからどーするつもり?」

テリー「とりあえずは、親父に報告だな」

マリー「サウスタウンに?」

テリー「そのつもりだ」

マリー「あっ、それじゃ、何かあったら連絡して」

テリー「すまない、マリーには世話になりっぱなしだな、そうだ!!」



テリー「これやるよ。俺にはこれくらいしかできないんだ。悪いな」

マリー「ううん。ありがとう、テリー……大事にするね」

テリー「じゃな、マリー」

マリー「テリー気をつけてね!」

テリー「オッケイ!」





- 龍虎の拳チーム デモ -


ロバート「終わったんかいな?」

リョウ「どうやらその様だな」


リョウ「世界は広いぜ。あんな奴がいようとはな」

ユリ「もう、悪者は倒したって感じぃ!」

リョウ「ユリ、そんな軽い出来事じゃあないぞ!」

ロバート「まあ、ええやんか、リョウ。極限流の威信回復は出来た事やし、
      師匠も一安心と思っとるんとちゃうか?」

リョウ「そうだな、しかし道場やぶりの男がオロチの一族だったとはな。
    まあ、奴にもかりは返したしな……あと、問題は……」

ロバート「そうやな、いつもならここで師匠登場ってのが定番やけどな……」

ユリ「今回はさすがに登場しないっチね!」

リョウ「じゃあ、帰るとするか」



「やはり、あ奴が……」



「あっ、あれは!?」



リョウ「お、親父!!」

ロバート「まっ、まさか!?」

ユリ「お父さん、急に出てこないでよね!」

「ええいっ!貴様達!何度言わせればよいのだ!
 わしは伝説の格闘家、ミスターカラテだ!!」

ロバート(おいっリョウ!これやったら前回と全く同じやで!)

リョウ(まあ、まて。さすがに前と同じ事は言わんだろう)

カラテ「フッ、わしの気配すら感じとれんとは、情けない。
     まだまだ修行が足りんとみえるな」

リョウ「ま、マジか!」

ロバート「一度ならず二度までも……」

ユリ「はあ、もう、アタシどうでもいいっチ……」

カラテ「しかし、お前達の今回の活躍!並々ならぬものがあった。
     そこで今回は褒美をやろうと思う!」


「褒……美?」


カラテ「フッ、お前達!今までわしが誰だかわからんかっただろう!」

リョウ(親父!?まさかおれ達が気づいてないとでも!?)

ロバート(当たり前や!だからまだミスター・カラテになりきってるんやろ!)

カラテ「今!わしの正体を教えてやろうと言うのだ!」

ロバート(ハーッ、リョウの親父さんだけの事はあるわ!)

リョウ(おいっ、ロバート!それはどういう意味だ!)

カラテ「ミスター・カラテその真の姿は!」



カラテ「はっはっはっ!そう!ミスター・カラテとは絶対無敵のタクマ・サカザキ!
     わしの事じゃぁ―――――!!」

「あっ……

 アホか―――――!」





- 怒チーム デモ -


ラルフ「終わったのか?」

クラーク「おそらく……」


クラーク「オロチがレオナに呼びかけた時、何があったんでしょうね?」

ラルフ「さあな……だが、思い出したくないことを思い出しちまったようだぜ」

レオナ「あの時……思い出したわ、全てを……。あの時、私は……」

ラルフ「だが、お前の意志でしたことじゃない。一種の事故みたいなもんだぜ!?」

クラーク「レオナ……?」

ラルフ「おい、何しようってんだ?」



レオナ「……!」

ラルフ「馬鹿が……早まんじゃねえ!」

レオナ「でも……、私は……」

ラルフ「自分を責めんじゃねえ。お前はお前だ!
     宿命? ハッ、そんなもの……クソ食らえだぜ」



『レオナ……、自分を責めるな』

『オロチの血などという宿命に縛られることはない』

『宿命なんて物はな……<クソ食らえ>だ……、お前はお前の為に生きろ……』



レオナ「パパ……!……ありがとう」

ラルフ「あの時、お前は一人になった。だが、今は違う……」

ラルフ「『俺達』は三人で一つなんだ。帰るぞ……、俺達には帰る場所がある」

レオナ「了……解!」





- サイコソルジャーチーム デモ -


ケンスウ「終わったんか?」

アテナ「……一応……ね」

チン「一応か……そうじゃな……もしまたオロチが復活した時、
   我々人間はすでに滅びているかもしれぬ……。
   まぁそれも、これからの人間の行動ひとつじゃな」

アテナ「みんな、気付いてくれますよ……きっと」

ケンスウ「そうやな!」


女の子「あ、あのー」

アテナ「あなたは?」

女の子「わ、私、以前に手紙を出した『わたべ かおる』っていいます。
      あ、あのー、アテナさん、お返事とチケット、どうもありがとうございました」

アテナ「あぁ!薫ちゃんね」

ケンスウ「はいはい、キミかいな。あの手紙の子は。
      で、そのチケットってのは何や?」

薫「アテナさんからの返事の手紙の中に、決勝戦のチケットが入ってたんです。
  『応援しにきて下さいね』って」

アテナ「えぇ、お師匠様に頼んで、チケットを一緒に送ったの」

チン「アテナが、どうしてもって言うんでな」


ケンスウ「でもまぁ、よりによって『決勝戦』のチケットって……。
      途中で負けるかもしれんって考えなかったんかいな」

アテナ「ううん。でも薫ちゃんや私達の闘いを通じて勇気づけられている人達の為にも
     絶対負けられないって気持ちがあったから………」

チン「だからこそ、こうして優勝できたのかもしれんのぅ」


薫「みなさん、本当にありがとうございました」

チン「いいや、おぬしの手紙からこの子も学ぶところがあったようじゃ。
   礼を言わねばならんのは、こっちの方じゃな」

薫「い、いえ、私はそんな全然……」

ケンスウ「まぁまぁ」

薫「私、アテナさんから『出場します』っていう、お返事いただいてから、
  頑張ったことがあるんです」

アテナ「何を?」



「!!!」

アテナ「え、でも……」

薫「本当は退院した時点で、足は治ってるって話だったんですが……」

チン「じゃが『恐怖心』からリハビリに踏み切れなかったってとこかのぅ」

薫「はい……。でも、私、アテナさんとちゃんと立って握手をしたかったので、
  リハビリ頑張ったんです」

アテナ「すごいじゃない!!」

薫「握手していただけますか?」

アテナ「薫ちゃん……」



薫「あっ!」

アテナ「!!」



薫「ご、ごめんなさい。私……」

アテナ「だ、大丈夫?」

薫「………くすっ」

薫・アテナ「ははははは」


ケンスウ「うぐぐぐ、な、な〜んか、オレたちの出る幕ないですねぇ〜、お師匠さん」

チン「そうじゃのぉ」

ケンスウ「まぁ、いっか」





- 女性格闘家チーム デモ -


キング「終わったのか?」

ちづる「そう、多分……」

舞「凄いわ、私達あいつを倒す事ができたのね!」

ちづる「でも完全に倒したわけじゃないわ。
     とりあえず、封じ込める事は出来たわ……やっと……」

キング「ちづる……」


ジャン「お姉ちゃーん!ジェットコースター乗ろうよー」

キング「またかい、ジャン。ホントに好きだなぁー」

舞「KOFに出て正解だったわね。キングさん!」

キング「ホントだ。ちづるに感謝しないとな」


ちづる「もう、終わったんだね……」

オロチ一族……社、シェルミー、クリス、そして……

長い、長い闘いだった…… 一度は破られた封印を再び閉じる事が出来た……

でも、私はこれから一人で封印を護っていかなければならない……

どうしたらいいの? 姉さん……



「ちづるお姉ちゃん!」



ジャン「どうしたの?」

ちづる「ううん、なんでもないのよ」

ジャン「そう、なら、いいんだ。でもちづるお姉ちゃん変わったよね」

ちづる「どう、変わったのかしら?」

ジャン「えーっと、うん!今はそばにいたらとってもいい気持ちになるんだ!」



舞「あれえ、ジャン君!それって初めて私に会った時、言ってなかった?」

ジャン「えっ!?そ、そんな事ないよ」

舞「キングさん。この子とんでもない軟派男になっちゃいますよ」

キング「まっ、私の弟だからね。いい男になる事は間違いないね」

ジャン「うんっ!ぼくいい男になるよ」


「ははははは」


ちづる(そう、この二人と共に闘う事で自分の中に違った一面がある事に気づいた。
     真っ直ぐな自分をさらけだせるようになったのも、彼女達がいたからだ……
     そしてジャン……これからは私もこの子の様に自分自身を素直に表現できる
     ……普通の女性として生きていける……でも……)


キング「じゃあそろそろいこうか、みんな!」

ジャン「うんっ!じゃあ、次は観覧車!舞さん!競争だよ!」

舞「ええ、のぞむ所よ!」

キング「さて、じゃ、いこうかね、ちづる」

ちづる「ええ」


『ちづる、よかったわね』


ちづる(!?姉さんなの!?)


『多くの友人がいつまでもあなたを見守ってるわ。
 あなたは一人じゃない。それだけは忘れないで』


ちづる(姉さん……)

ちづる(そうよね、姉さん……わかってる。
     私はもう一人じゃないわ。だから、安心してね……)





- キムチーム デモ -


チョイ「終わったんでヤンスか?」

チャン「……多分……な」



TV局の男「ありがとうございました」

キム「いえ、こちらこそ、お役に立てたかどうか」

TV局の男「これを放送すれば、世の道を外れてしまった人や、それに関わる人達にも
       きっと何かしら良い影響を与えることが出来ると思います」

キム「そこまで言っていただけると、私も協力させてもらった甲斐があるというものです。
    そこで、これを機に彼達を社会復帰させてやりたいと思っています」

チャン・チョイ「!!」



チャン(ぐふふふふ。やったぞ、チョイ)

チョイ(頑張って良かったでヤンスね。
    でも、チャンのだんな、今回は気を付けるでヤンスよ。
    去年みたいに、いらないこと言って、チャラにしたくないでヤンスからね)

チャン(おお、わかった。黙ってる)


TV局の男「そうですね。今の彼らは十分更正されていると思います」

キム「うむ。こうやって、お前たちも認められるようになった。
    私も心置きなく、社会にかえしてやることが出来る」

チャン「キムのだんな……」

キム「あぁ、今までの事は決して忘れずにな」

チョイ「お世話になったでヤンス」



〜 数日後 〜



チャン「今度こそ、本当に自由になったんだな」

チョイ「そうでヤンスね、はぁー、やっぱり自由はいいでヤンスー」

チャン「おお」

チョイ「こうやって、優勝賞金もごっそり頂いてきたでヤンスしね」

チャン「これが、海外でひと暴れする資金になるとも知らないで、
    まったく人の良い大馬鹿野郎だぜ」

チャン・チョイ「はっはっはー」

チャン「もう、キムの顔を見なくて済むんだな」

チョイ「そうでヤンスね」

チャン・チョイ「はっはっはっはっはー……」


男「ほぉ、私の顔を見なくて済むのが、そんなに嬉しいか?」



チャン・チョイ「!!!」


チャン・チョイ「キ、キムのだんな……ど、どうしてここに」

キム「ちょっと、テコンドー協会の用事でな」

チャン・チョイ「………………」

キム「私は、少し甘く見すぎていたようだ。
    結局4年間指導しても、更正は無理だったとは……」

チョイ「い、いや、そのー」


キム「だから、私は決心した。
    このキム・カッファン、一生かけて、お前達を更正させてみせると!」

チャン「ひ、ひぃ―――!!」

キム「国に戻ったら、もう一度その曲がった根性を叩き直してやる!!」

チャン・チョイ「いやぁぁぁ―――!!!」





- ニューフェイスチーム デモ -



社「どうだ……!?」


「……………!」


社「まさか……死んでしまった……? オロチが……いや、そんなハズは……!!」

シェルミー「まだ……何が足りないと言うの……?」



「クリス……! 社……!」


社「悪く思うなよ。もう考えられる手段はこれしかない。
  後から俺も行く……」

シェルミー「もう……約束だから……ね……」


社「オロチ!クリスもシェルミーもこのとおり殺したぞ!」

社「残るは俺一人だ!こいつらと俺の血!肉!全てお前にくれてやる!!」

社「受け取れえええェェェェ!!!」



「ワ・レ・メ・ザ・メ・タ・リ」





- 97スペシャルチーム デモ -


ビリー「終わったのか?」

マリー「多分……」

ビリー「……!山崎!どこ行きやがった……?」


マリー「……キング・オブ・ファイターズ以後の山崎竜二の消息は不明。
    香港のいずこかに潜伏していると考えられるが、現在の所、
    確証できる情報はない」

マリー「また、調査を依頼してきたクライアントに関しても、大会に並行して
    調査を行った。その結果、このクライアントはギース財団系列の
    ダミー会社であることが判明した」

マリー「今回ばかりはギースにまんまとハメられたわ。完敗ね。
     けど、この借りは返すわよ。必ずね……」


ギース「ご苦労だったな……」

ビリー「また八神を仕留め損じました……。
     しかし、山崎までもが八傑集の一人だったとは……」

ギース「調査のためにマリーを利用したのも功を奏した。
     行方を見失った点は誉められたものではないがな……」


ギース「! 誰だ……?」

ビリー「貴様……!!」


ギース「まさかこんなところにまで現れるとはな……。何の用だ?」


山崎「直々に参上したぜ……」

山崎「ギャラをもらいによォ!!!」





- 矢吹真吾チーム デモ -


真吾「いったい、あの人達はなんだったんですか……?」

京「神話世界の住民ってところだ……」


真吾「草薙さーん!!」

京「あぁ」

真吾「この前は、お疲れ様でした!」

真吾「それじゃー、パン買ってきますね!!」


京「真吾!」

真吾「はい?」



真吾「うぐ! これは……!!」

京「お前にやるよ」

真吾「え!!本当ですか!!」

京「あぁ、まさか正直ここまでやるとは思ってなかった。
   まぁ、褒美みたいなものだな」

真吾「ありがとうございます!!」

京「まぁ、がんばれや」

真吾「はい!! またパン買ってきますので、教えてくださいね!」


京「え? まだ、やるのかよ」

真吾「はい! だって、炎を出せるようになってませんから!」

京「……」

真吾「おれ、頑張ります!!」


京(だから、出ないって……)



真吾「燃えたろ!」





- 三種の神器チーム デモ -


京「ヤツは……死んだのか?」

ちづる「そうあってほしいわ。
     前の闘いでも、結局オロチを倒すことはできなかったの。
     封じる事までで精一杯だったのよ」


オロチ「その通りだ……。人に私を倒すことなどできはしない」


ちづる「そんな……、けど、あれだけの攻撃を受けて……なぜ?」

京「立ってるだけが精一杯じゃないのか?
   キサマには戦う力もなければ八傑集もいないんだぜ」

オロチ「力か……、だが、オロチの血を引きし者がいれば、そうとも言えまい」

京「何だと!?」



庵「!!!」

庵「オオオオオオオォォォォ……」


オロチ「草薙と八咫(やた)を殺せ。
     そして<三種の神器>などと言うくだらぬ契りを砕くのだ。
     オロチの子……、八神よ……」

庵「オオオオオオオオオオ!!」



オロチ「!!」

庵「オオオオオオオ……」

京「八神ィィィ!」


『払ウモノ……、草薙ヨ、コノ男ヲ呪ワレシ宿命カラ救ッテヤッテクレ……』


京「誰だ?」


『全テガ狂ッテシマッタノハ、血ノ契約ヲ結ビシアノ日……。
 我ガ一族ガオロチニ魅セラレテシマッタアノ時カラナノダ』


京「我が一族? ……!八神、いや八尺瓊(やさかに)一族か!?」


『一度犯シタ過チハ改メラレルコトモナク、660年モノアイダ繰リ返サレタ……。
 ソノ永キニ渡ル過チヲ、罪ヲ、コノ男は背負ッテイル。
 積ミ重ネテキタ罪ハ到底償エルモノデハナイ。ダガ……、
 罪ハ我ガ一族全テノモノ。コノ男一人ガ背負ウコトハナイ。』

『“封ズル者”トシテノ役目ヲ果タサセ、我ラガ罪カラコノ男ヲ救ッテヤッテクレ。
 モウ終ワリニセネバナラヌ。 庵ト共ニオロチヲ倒セ……。』

『ソシテ……、1800年前ノアノ時ノヨウニ……クシナダヲ護ルノダ……』



京「ケリをつける。神楽、フォローできるか?」

ちづる「やってみるわ……私も神器の一人“護りし者”ですもの」

オロチ「愚かな……。八神に草薙の力をぶつける気か。
     そんなことをすれば貴様らも死ぬぞ」

ちづる「草薙!早く!!」



京「行くぜ!!」



庵「オオオオオオォォォォ!!!」



京「八神ィィィ!!!」




京「ユキ……」

ユキ「待ってるからね……京!」



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