KOF'XIV 怒チーム ストーリー




 - 怒チーム プロローグ -

某国海域内、1635時 ハイデルン率いる艦隊の空母の一室にてブリーフィングが行われていた。

「……これが今回の任務だ。」

ラルフ、クラーク、レオナ、ウィップの前に封筒が差し出され、中をあらためるラルフ。

「KOFの招待状じゃないですか。随分と久しぶりですね。俺達に任務ということは今回の主催者にはなにか裏があるんですか。」
「いや、身辺調査したが、特に怪しいところはない。」
「なら、俺達は参加しなくていいんじゃないですか?」
「主催者が“シロ“だからといって問題が起こる可能性は0%ではありませんよ、大佐。」
「常に警戒は必要です。」

冷静なクラークとレオナのつっこみに反論の言葉を失い腕組みするラルフを横目にハイデルンは話しを進めていく。

「その通りだ、手元の資料を見てくれ。世界中で重力波の観測が盛んになって久しいが、最新の研究成果として、ある時点での歪の発生が報告されている。それが前大会の決勝前後らしい。昨今ネスツの技術とテロ組織との結びつきが問題視されているが、彼らの活動が活発化したのもちょうどその時期だ。」
「なるほど……。観測結果から今大会でなにか起きる可能性があるってわけですね。」
「ああ、前大会はめずらしくなんの問題も無く終えたので、直接KOFと現象の関係を証明できるわけではないが、いつものように潜入を頼む。」
「了解!!!!」

ブリーフィーング終了後、ラルフは資料の一部をとりまとめたものを、ウィップへと投げ渡す。

「おい、ムチ子!あの氷の嬢ちゃんと連絡とりあってんだろ。なら、その資料の忠告ついでにあの一匹狼の坊主に伝えておいてやれ。因縁の相手も出場するみたいだが、怖ぇなら、家で布団に包まって震えながら寝てなってな!」
「あぁ!またムチ子って言いましたね!しかも、そんな挑発することばかり言って!嫌われますよ!」
「あれで心配してるつもりなんですよ。なんだかんだ言って、大佐はお人よしですからね。まぁ、口は悪いですが。」
「大佐は口だけでなく……、人相も悪いです。」

クラークやレオナの会話から、何かいいアイデアを思いついたかのようにウィップは目を輝かせる。

「つまり、ツンデレ大佐ですね!……良いこと思いつきました!!ウィップって呼んでくれるまで私もツンデレ大佐って呼ぶことにします。」
「おまえらな!!」

ラルフの怒号と彼の部下達の賑やかな声を運び、船はKOFの会場へと舵をきる。



BACK  HOME